第19章

「何を言っているんだ!」山口玥の顔色が一変した。

次男の嫁は冷たく笑い声を漏らした。

「私が言っていることが何だって?明らかに後ろめたいことがある人がいるようですね」

次の瞬間、彼女は話題を変えた。

「本当かどうか、調べてみれば分かることじゃないですか?」

「瀬戸渝……」

山口玥は彼女の名前を呼んだ。

しかし山口玥の怒りなど何の役に立つだろうか。

瀬戸渝は山口玥を完全に無視し、山口玥も瀬戸渝が自分の状況を悪化させる一人になるとは思ってもいなかった。

だがこれらの言葉は、すでにお爺様の心に重く沈んでいた。

お爺様は顔を曇らせ、

「前田南の居場所を調べるように……」

「お...

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